腫瘍認定医によるガンの診断・治療を行います
随時診察可能。詳しくは診療予約サイトをご確認下さい
新座どうぶつ病院
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒業
東京都内の動物病院での勤務・専門医のもとでの研修を経て、2020年から当院にて勤務
所属学会:日本獣医がん学会、日本獣医皮膚科学会、日本獣医循環器学会、獣医アトピー・アレルギー・免疫学会 、日本獣医輸血研究会
資格:日本獣医がん学会獣医腫瘍科II種認定医、日本獣医皮膚科学会認定医、RECOVERコース履修
エビデンス、最新の報告、長年の臨床経験より、悪性腫瘍か否かの診断と最適な治療プランを早期に提示します。
癌は精神的・肉体的につらい疾患です。検査負担を減らす努力、副作用や症状緩和の努力を初期よりおこないます。通院回数なども、治療目的に合わせご相談させていただきます。
治療を進めていく上で、癌の治療以外にもぶつかる難題、悩みもでてきます。生活面、介助面など細かいサポートをさせていただきたいと思います。
元気食欲の低下を主訴に来院しました。
呼吸状態には問題ありませんでしたが、身体検査で心音の減弱がみられ、胸腔内病変が疑われました。
胸部レントゲンでは縦隔部に5cm大の腫瘤を認め、超音波検査では辺縁不整な低エコー腫瘤が観察されました。
また血液検査では臓器障害所見はありませんでしたが、白血病ウィルス陽性でした。
後日鎮静下で腫瘤の細胞診検査を行い、大型リンパ球が多数採取され、病理検査では大細胞性リンパ腫との診断に至りました。
飼い主様とお話の結果、この子は投薬がかなり苦手であること、またお仕事の都合で通院に制限があること、ただ少しでも長く一緒にいたい、との要望を考慮しLアスパラギナーゼ、とサイクロフォスファマイド、持続型ステロイドによるプロトコールによる治療を開始しました。
サイクロフォスファマイドは徐々に容量をあげていき、副作用等みながら3週間ごとの投与にしています。
現在治療初めて6か月立ちますが、寛解を維持しています。
白血病ウィルス陽性猫の縦隔型リンパ腫の中央生存は2~3カ月とされています。
多剤併用療法をおこなっても早期に抗癌剤に耐性を示し腫瘍の増大がみられます。
最近の報告では猫のサイクロフォスファマイドの最大耐久容量が以前より多いことが言われており、高用量投与での効果が報告されています。
今回の子は反応性がよく、また副作用もでずに効果がみられた症例です。
当院では専門医を招いて診療を行なっております。一般診療では難しい症例の診察や手術を行えます。